子どもの偏食が不安になったとき、まず最初に見てほしいこと

食べない理由を責める前に、確認したい3つの視点

子どもがごはんを食べない。
野菜を出しても残す。
昨日まで食べていたものを、今日は急に食べない。

そんな日が続くと、

「栄養は足りているのかな」
「このままで大丈夫かな」
「私の出し方が悪いのかな」
と、不安になることがあります。

特に、まわりから
「好き嫌いさせたらダメ」
「ちゃんと食べさせないと」
と言われると、食卓そのものがしんどくなってしまうこともあります。


でも、子どもの偏食や好き嫌いは、
その場の一口だけを見て判断するより、
もう少し広く見た方が整理しやすくなります。


まず大切なのは、
「食べさせる方法」を探す前に、
今の状態を落ち着いて分けて見ることです。

まず見るのは「今日食べたか」より「育っているか」

子どもの食事で不安になったとき、
最初に見たいのは、今日の一食だけではありません。


まず確認したいのは、
成長の様子です。


体重が大きく減っていないか。
身長・体重がその子なりに伸びているか。
元気に過ごせているか。
尿や便の様子に大きな変化がないか。


幼児期の好き嫌いや偏食は、一時的なものや食べ方のムラであることも多いとされています。また、むら食いや食べない時には、生活リズムや1週間程度の食事の状況を確認し、成長曲線や肥満度で発育が順調かを見ることが大切とされています。
(出典:国立保健医療科学院「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド」)


つまり、
「今日、野菜を食べなかった」
だけで、すぐに全部が問題になるわけではありません。

もちろん、心配が続く場合は相談してよいですが、
まずは一食だけで自分を責めすぎなくて大丈夫です。

次に見るのは「何を食べないか」より「どのくらい偏っているか」

「野菜を食べない」と言っても、
中身はいろいろです。

例えば、

  • 緑の野菜だけ苦手
  • 生野菜は苦手だけど、汁物なら食べる
  • 初めての料理に警戒する
  • 肉や魚などたんぱく質が少ない
  • ごはんやパンなど決まったものしか食べない
  • 家では食べないけれど、園や学校では食べる

このように分けてみると、
同じ「偏食」でも、必要な対応は変わります。

野菜を少し残す程度なのか。
食べられる食品がかなり限られているのか。
家だけなのか、園や学校でも同じなのか。
食感、におい、見た目、温度などに強い苦手さがあるのか。

ここを見ないまま、
「とにかく食べさせなきゃ」と進めると、
親もしんどくなり、子どもも食卓が苦手になりやすくなります。

偏食は、単にわがままというより、
食べ慣れていないこと、警戒心、食感の苦手さ、生活リズム、空腹の状態など、いくつかの要素が重なって起こります。

したがって、まずは
「この子は何が嫌なのか」ではなく、
「どんな時に食べにくくなっているのか」
を見ていくことが大切です。

3つ目に見るのは「親の頑張りで解決できる範囲か」

子どもの食事の悩みは、
親が頑張れば頑張るほど、苦しくなることがあります。

細かく刻む。
別メニューを作る。
好きなものに混ぜる。
一口だけでも食べさせようと声をかける。
新しいレシピを探し続ける。

どれも、子どもを思っての行動です。
でも、それを毎日続けるのはかなり大変です。

栄養より先に親の気力が減ってしまいます。

偏食への対応は、
「親がもっと頑張ること」だけで考えない方が最終的には良い方向に向かいます。

食卓に出す頻度を少し整える。
無理に食べさせず、見慣れる機会を作る。
食べやすい形や味つけに変える。
一緒に買う、洗う、ちぎるなど、食べる前の関わりを増やす。

食べた・食べないだけでなく、触れた、見た、においをかいだ、同じ皿に置けた、という小さな変化を見てみましょう。

「食べたかどうか」だけを見ると、毎日が丸かバツになります。

ですが、食べ物に慣れる途中には、食べる前の段階がたくさんあります。

見る。
触る。
においをかぐ。
切る。
並べる。
家族が食べているのを見る。
少しだけ皿にのせる。

それだけでも、食べ物との距離は少しずつ変わっていきます。

相談を考えた方がよいサイン

一方で、
「様子を見ましょう」だけで済ませない方がよい場合もあります。

例えば、

  • 体重が減っている
  • 成長曲線から大きく外れてきた
  • 元気がない
  • 尿が少ない
  • 食べられる食品がかなり限られている
  • 食事のたびに強い不安や苦痛がある
  • 園や学校でも食べられない状態が続いている
  • むせる、飲み込みにくそう、極端に時間がかかる

このような場合は、
小児科、保健師、管理栄養士などに相談する選択肢も視野に入れます。


成長の確認には、身長・体重の記録や成長曲線が使われます。こ

不安が強い時ほど、
「食べさせる方法」だけを探すより、
今の状態を一緒に整理する方が、次の一手が見えやすくなります。

まとめ:偏食は「食べない子」ではなく「今どこで止まっているか」を見る

子どもの偏食が不安になった時、
まず見たいのはこの3つです。


1つ目は、成長の様子。
今日の一食だけではなく、体重・身長・元気・排泄などを見ます。


2つ目は、偏り方。
何を、どのくらい、どんな場面で食べにくいのかを分けて見ます。


3つ目は、家庭で続けられる関わり方。
親が無理を重ねる方法ではなく、日常の中で続けられる形を探します。


子どもの食事は、
「食べる・食べない」だけでは判断しにくいものです。

その子の成長、生活リズム、食べられるもの、苦手な理由、親の負担。
そこまで含めて見ていくと、
必要な対応は少し整理しやすくなります。


となりの栄養士では、
子どもの食事の悩みを、一食の結果だけで判断せず、
今の家庭の状況に合わせて一緒に整理していきます。

「このままでいいのかな」と不安になった時は、
まずは今の食卓を責めるところからではなく、
何が起きているのかを分けて見ていくことからはじめまてみませんか。

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